天体写真の撮影計画
ISSが月面を横切るのは、わずか1秒。決め手は、どこに立つかです。
宇宙機の通過が見えるのは、地上に細く伸びる幅数キロメートルの「通過帯」の内側だけで、その継続時間はおよそ1秒です。通過帯から5キロメートル外れれば、何も見えません。 Transit Hunterは、その通過帯があなたの近くのどこを通るのかを計算し、すべての機会をランク付けし、出かける価値があるかどうかを判断します。そして、逃したくない好条件の通過を、あなたに代わって見張り続けます。
無料でご利用いただけます。監視とアラートは追加料金なしで標準搭載。アカウント登録なしで始められます。
課題
天文計算は、簡単なほうの半分にすぎません
太陽や月を背景に宇宙機を撮影するのは、カメラを空に向けて待っていればよい、という話ではありません。これは締め切りが1秒しかない段取りの問題であり、写真が撮れるかどうかを決める要素のほとんどは、家を出る前に決まっています。
チャンスは約1秒
宇宙機が太陽や月の前を横切る時間は、およそ1秒、ときにはそれ以下です。二度目のチャンスはなく、撮影中に設定を直す余裕もありません。始まる前に、すべてが整っている必要があります。
通過帯の幅は数キロメートル
そこから5キロメートル外れて立つと、宇宙機は太陽や月の前を横切るのではなく、そばを通り過ぎるだけになります。車で出かけ、機材を組み、何も見られずに終わります。
通過帯は動きます
新しい軌道要素は1日に数回届き、中心線もそれに伴って移動します。ステーションの軌道再上昇(リブースト)の後は、通過帯の幅を超えて動くこともあります。先週は正しかった場所が、今夜は正しくないということが起こります。
大半の通過は、出かける価値がありません
1か月分の予測には40件ほどの通過が並ぶこともあります。その多くは端をかすめるだけか、高度が低すぎるか、冴えない結果のために一晩の睡眠を犠牲にする時間帯です。どれに目覚ましをかける価値があるのかを決めること、それが本当の作業です。
好条件の通過はまれで、簡単に見逃します
自宅の近くで質の高い月面通過が起きるのは、年に数回です。偶然見つけられるほど頻繁にアプリを開く人はいないため、実際には気づかれないまま過ぎていきます。
既存のツールは天文計算で終わります
専用の通過検索ツールは幾何計算を正確にこなしますが、返ってくるのは時系列の一覧表です。どの通過を選ぶか、どこに車を停めるか、いつ出発するか、空が味方してくれるか。その判断はすべて利用者に委ねられています。
できること
天文計算の、その上のレイヤー
幾何計算はすでに解かれた問題であり、Transit Hunterも他と同じ方法で解いています。 Transit Hunterが付け加えるのは、正しい予測と、実際に撮れた1枚の写真との間にあるすべてです。
根拠を確かめられる品質スコア
9つの重み付き要素、すなわち宇宙機がどれだけ中心寄りを横切るか、対象の高度、通過時間、視直径、移動距離、通過帯の幅、予測信頼度、空の状況、時間帯。それぞれを個別に表示するため、なぜその点数になったのかを正確に確認できます。
行く価値があるか、ないか
理由を添えて、はっきりとした判定を示します。移動距離は、あなたが設定した許容範囲に照らして評価されます。「今いる場所」を選んだ人にとっての10キロメートルと、200キロメートルを選んだ人にとっての10キロメートルでは、意味がまったく違うからです。
あなたの代わりに見張ります
登録した条件がバックグラウンドで動き続け、指定した範囲内に注目すべき通過が現れたら通知します。リードタイムも指定できるので、90分かかる移動が20分前に知らされるようなことはありません。
通過帯が動いたら知らせます
新しい軌道データによって、すでにお知らせした通過の中心線が動くことがあります。その場合は、あらためて通知します。立つ場所を伝えておきながら、その場所が変わったときに黙っているのは、最初から伝えないよりも悪いことです。
通過帯を地図に描き、任意の地点で再計算
中心線と、その両側に広がる通過帯を地図上に描画します。任意の地点をタップすれば、その場所の幾何が計算し直されます。たどり着けない理想の一点ではなく、実際に車を停められる場所から見える通過を確認できます。
お使いの機材に合わせた構図計算
センサーと焦点距離から、画角と、宇宙機が何ピクセルに写るかを算出します。サンプリング限界と回折限界は、本来別々の制約であるため、別々に扱います。
予報をランキングに組み込む
観測地点の雲量は、スコアの横に付け足すのではなく、スコアそのものに重み付けして組み込みます。天文計算には一切影響しません。予報が得られない場合は、晴れと仮定するのではなく、その重みを他の要素へ再配分します。
嘘をつかないカウントダウン
カウントを始める前に、実際に選んだ地点と、端末上にある現在の軌道データで、その通過をもう一度計算し直します。時刻がずれた、品質が下がった、データが古くなった。そのいずれかであれば、カウントダウンは止まり、その理由を伝えます。すでに真実でなくなった数字に向かって数え続けることはしません。
使い方
「今どこにいるか」から「この通過を、この地点で」へ
今いる場所と、動ける距離を伝える
おおよその位置と、移動できる距離。「今立っている場所」から数百キロメートルまで。始めるのに必要なのは、それだけです。
すべての通過を検索し、順位づけする
検索はあなたの端末上で実行され、届く範囲にある太陽面・月面の通過を、実際に良い写真になりそうな順に並べて返します。
行く価値があるかを判定する
理由を添えた判定、想定される移動時間、出発時刻、そして立つべき正確な地点を、通過帯を描いた地図とともに表示します。
閉じたあとも見張り続ける
条件を登録しておけば、あなたに代わって確認を続け、良いものが現れたときに通知します。行き先を伝えたあとに通過帯が動いた場合も、あらためて知らせます。
主張ではなく、実測
1件ずつ、照合しました
確立された参照ツールから419件の通過を収集し、1件ずつ比較しました。軌道伝播については、 NASAが公開しているISSの軌道暦と個別に照合しています。
主張しないこと。既存の通過検索ツールより高精度であるとは主張しません。私たちが主張するのは、それらと高い精度で一致していること、その一致を仮定ではなく実測したこと、そして個々の予測がどれだけ不確かなのかを正直にお伝えすることです。この比較によって、私たち自身の計算に 3件の実際の欠陥が見つかり、いずれもここに書く前に修正しました。
対象となる方
どの夜に出かけるかを決めなければならない、すべての方へ
天体写真の撮影者
通過の撮影に出かけて、通過帯が別の場所だったという経験のある方へ。スコア、通過帯の地図、構図の数値は、まさにその一回のために存在します。
天文サークル・同好会
共有でき、根拠を説明できるランキングがあれば、来月のどの通過を対象に観測会を企画すべきか、そして全員がどこに立つべきかを、みんなで合意できます。
教育・アウトリーチ活動
宇宙機が月を横切る現象は、日程を決めて狙うことのできる珍しい題材です。どの通過なら観察会を計画する価値があるのかを十分前もって知れることが、教材として成立させる条件になります。
科学広報・メディア取材
1秒の現象に合わせて撮影を計画するには、「本当に今夜でよいのか、どこに取材班を送るのか」という問いに、根拠のある答えが必要です。不確かさは隠さずに示します。
セキュリティとプライバシー
空を撮る場所は、たいてい住んでいる場所です
観測地点を集めるアプリケーションは、実質的に自宅の住所を集めています。Transit Hunterは、そのことに気づいた人間が設計しました。その結果は、ポリシー文書ではなく、アーキテクチャに現れています。
- 検索は端末から出ません。軌道力学エンジンはアプリの中にあります。軌道要素は誰にとっても同じ公開データなので、検索はあなたのいる場所で実行されます。そのために座標を送信する必要はありません。アプリは、すべての検索結果の下にその旨を明記します。
- 保存した地点は、意図的に粗く保存されます。保存された位置は約2.5キロメートルの精度に丸められます。これは通過帯の幅よりも広い値です。通知すべき通過かどうかを判断するには十分で、住んでいる場所を特定するには不十分です。
- Androidアプリが要求するのは、おおよその位置情報だけです。詳細な位置情報は一切要求しないため、Android自身の権限ダイアログにも、おおよその位置情報より細かい選択肢は表示されません。この姿勢は、ポリシー文書ではなくアプリのマニフェストで確認できます。
- 始めるのにアカウントは不要です。最初のセッションは匿名です。メールアドレスを渡さずに、地点を保存し、通知条件を設定できます。あとからサインインする場合も、15分で失効する使い捨てリンクを使い、セッショントークンは平文ではなくハッシュ化して保存されます。
- 削除は、本当に削除です。その前に中身を確認できます。決める前に、保持されているすべてのデータをエクスポートできます。アカウントを削除すると、それを参照するすべて、すなわち保存地点、通知条件、通知、デバイス、セッションが、無効フラグを立てるのではなく、その場で削除されます。
- 広告なし、サードパーティ解析なし、セッション記録なし。プロダクト分析は存在しますが、位置情報や識別子を構造的に持てないようになっています。それらの項目は、運用上の取り決めではなく、記録する時点で取り除かれます。
開発する会社について
1994年から「位置」を正確に扱ってきたエンジニアリング企業が開発しています
Transit HunterはEmbarcのプロダクトです。フリート・資産追跡プラットフォーム Find'n'Secure を手がけるチームが、設計、開発、テスト、保守を担当しています。
位置が重要なソフトウェアで30年
30か国以上で稼働するフリート・資産追跡プラットフォーム。位置の誤りが見た目の問題では済まない領域です。同じ規律を、ここにも適用しています。
不確かさを、ごまかさずに設計する
すべての予測に、信頼度の等級と、その理由を説明する一文が付きます。安心感のある数字を選んだのではなく、実測した残差から導いた値です。
プロダクトとして保守します
Embarcがプロダクトとして開発、テスト、保守しています。デモとして公開して、そのまま放置する類のものではありません。
利用しているデータ
| 提供元 | 提供されるもの |
|---|---|
| CelesTrak | 軌道要素。軌道変更を追跡する補足データセットを含みます |
| NASA公開のISS軌道暦 | 軌道変更の予定、および絶対精度の基準 |
| Open-Meteo | 観測地点の雲量予報 |
| OpenStreetMapコントリビューター | 地図タイル(OpenFreeMap経由) |
⚠ 太陽観測の安全について
認証された全面開口型の太陽フィルターを光学系の前面に装着せずに、カメラ、望遠鏡、双眼鏡、ファインダーを絶対に太陽へ向けないでください。フィルターを通さない太陽光は、光学機器を通すことで一瞬にして永久的な失明を引き起こし、カメラも破壊します。接眼部側に取り付けるフィルターは安全ではありません。光学ファインダーも同様です。
アプリはこれを強制します。太陽の通過では警告が最初に表示され、閉じることはできず、カレンダーへの書き出しにも引き継がれます。フィルターを装着しないまま実行できてしまう露出のアドバイスは、一切提供しません。